「変える技術、考える技術」幻の8章~「凡人」を「天才」に変える7つのスウィッチ
7章までで、「変える技術、考える技術」を余すとこなく語り、8章で
じゃあ、どうやって鍛えるのか?
について、語りました。 こちらも、「さっくり」割愛となりました。
8章は「6千字」
編集前はサブタイトルがついておりました。
「凡人」を「天才」に変える7つのスウィッチ
内容に磨きをかけるうちに、シンプルなほうが「似合う」ということで、なくなりました。
ということで、いきます!
第8章「凡人」を「天才」に変える7つのスウィッチ
まず、謝らせてください。
正直、皆さんのココロを「揺さぶる」ために、ポンコツやら、バカやら、ワザと使わせて使わせて頂いたこと。
お読みになる方へ、どんな方に読んでもらいたいか?どんな方が興味を持ってくれるか?と。
①「愛と想像力」のスウィッチをオンしっぱなしですから、心苦しくも、嫌われても、「読んでもらって、変わらないより、変わったほうがいい!」と自問自答しながら、書いておりました。 皆さんが気に入ってくれた⑤「二項対立」で言いますと
F2Fで教えれば、行動を変えやすい。が、と届けられる人数は限定的
VS
本で読めることで、多くの方に届けられる。が、行動の変化は限定的
ですよね。僕は起業して9年、前者の「ゲーム」をしてきました。濃く、厚く。
しかし、“飽きてきた”じゃなかった、少し「社会を変える」という思いを青臭く募らせ、第2のゲーム=「本で“行動を変えてもらう」にチャレンジしました。
ですので、「いかに、この本で行動を変えていただけるか?」という③「答えのないゲーム」に取り組みましたので、どう表現するか?も「2つ以上」あげて、言語化しました。また、「プロセスをセクシー」ということで、自分一人ではなく、書くたびに親友+弟子にも、読んでもらいインプット貰うサイクルを経ました。
「7つのスウィッチ」を改めて、整理してみると、どうなるだろうか?
どう、皆さんのアタマにしまって貰えばいいだろうか?
と。
いつでも、こういうの書く時も、⑥「論点バカ」になり、論点スタートです。書きはじめてから!では「TASKバカ」「打ち手バカ」になってしまいますからね。
あ、電通の皆さん、「行動を変えるために」ディスらせて頂きましたことを、この場を借りて、謹んでお詫び申し上げます。 少し、構造化すると、
戦場=③「答えの無いゲーム」
基礎体力=①「愛と想像力」
武術=⑥「論点バカ」+⑦「SO‐WHAT」+②「チャーム」
武器=⑤本質を見抜く「二項対立」+④「フレームワークと因数分解」
という整理だろうか。まさに、これこそ、④「説明責任を果たすための」フレームワーク/因数分解ですよね。
というように、皆さんに「行動を変えていただく」ために書かせてもらったこの出版活動/コンテンツにもフルで「7つのスウィッチ」を使わせて頂いたことが分かるはずだ。
え?②「チャーム」出てきてない?いやいやいや、「まず、謝らせてください。」っていうのが、商人魂であり、「チャーム」ですよね。
じゃぁ、⑦「SO‐WHAT」は?そりゃ、それは皆さんに託されてます。
この章を読んで、どのような示唆をくみ取るか?ですよね。 もちろん、
なるほど、なるほど。いつでも“使う場面”はあるんだ。僕も私も使うことを意識して、過ごしてみよう!
だよね。
8-1「僕がもし、いなかったら」‐7つのスウィッチの鍛え方
では、この8章では「僕がもし、いなかったら」と映画のようなタイトルで、この本を〆にいきたいと思います。僕の母「美貴子さま」が僕を産まず、この世に僕が存在しなかったら、この7つのスウィッチをどう、鍛えるか?という話を、丁寧に説明していきます。
8-1-①全てはここから始まる「愛と想像力」
「愛と想像力」の鍛え方のキーワードは「ウミガメのスープ」でございます。
もちろん、ご存知「ポール・スローンのウミガメのスープ」という本です。
この本と仲間とやりまくり、鍛えるのがご推奨です。
少しだけで説明すると、「水平思考推理ゲーム」と呼ばれております。
「複数の条件が揃った時のみに起こり得る、ピンと来るシチュエーション」が問題として提示されます。それを回答者が「YESかNOで回答できる」クローズドクエスチョンを出題者に繰り出し、答えに近づいていく問題になります。 その代表的な問題が、こちら
ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文した。スープを一口飲んだ男は、それが本物の「ウミガメのスープ」であることを確認し、勘定を済ませて帰宅した後、自殺した。一体、なぜ?
ポール・スローン 「ウミガメのスープ」より
で、この問題から、この水平思考ゲームのことを「ウミガメのスープ」と呼ぶようになっております。 皆さんも仲間でやりましょう。
僕も散々っぱら、やりましたからね。
8-1-②なにがなくとも「チャーム」
「チャーム」はやっぱこれだよね、「周りにいる」チャームモンスターを観察する。
学びやすさという意味では「同性」のほうがいいとは思います。見た目や所作に引っ張られずに学びやすいですからね。
「チャーム」=可愛がられれる/一緒に働きたくなるですから、自ずと「後輩」「弟子」の世界になってきます。
ですので、「落語」の弟子論を学ぶのはいいと思っています。
立川志らくさんが特集されたときに、こんなシーンがありました。
立川志らくさんの誕生日?か何かで、プレゼントを弟子から渡すシーン。
そこで、ある弟子が、お酒か何かを1ダース、段ボールでプレゼントした時、志らくさんが
「おい、俺が腰を痛めているのを知っているよな?それで、これか!」
と突っ込んでいたのを思い出した。
これ以上の解説は無かったのですが、僕は見ていて、まさに
お前らは噺家として、お客さんを喜ばす商売をしようとしていんだよな?でだ、最も近くにいて、分かっているはずの、師匠である僕を喜ばせる“愛と想像力”が無いのに、お客んさんなど喜ばせられるわけねーだろ
というメッセージを送ってくれているんだろうな、と勝手に思いました。
コンサルの世界と落語の世界が同じかはわかりませんが、少なくとも「師匠に可愛がってもらう」ことは成長の重要なドライバーになっていることは間違いない。お酒の席や、大事な商談に連れてってもらえる「チャーム」を持つことは大事ですよね。
立川志らくの話でいえば、立川志らくが監修、出演された「劇団下町ダニーローズ」の話をしたとき、こんなことを言っておられて、これもだなと思いました。「弟子が、一人も劇団下町ダニーローズの稽古初日に現れなかったんですよ」だから、「こいつら破門だ!と呟きました」と。
話しはつづき、「来なかったこと自体ではなく、師匠の稽古、芸を見られることの貴重さを理解していないってことでしょ?自分から学ぶをとりにくることを思わないんでしょ?破門というか、悲しくなった」と。
まさにです。「チャーム」ですよね。それを「商人魂」的に「気に入られよう」とやろうが、自然と学ぼうとなんでもいいです、「そこにいて、学べば」。 ほんと、そういう世界を本などで、学び、僕は居酒屋トーク用に「暗記」させてもらっている。だって、暗記したら、自分も意識し、変われるからね。
8-1-③戦い方が異なる「答えの無いゲーム」
「答えの無いゲーム」を鍛えるのは難しい。
が、こんな時は「言葉を整えば、思考が整う」を利用するのが良いよね。
つまり、「答えのあるゲーム」をしている人は言いそうな言葉を絶対に言わないようにするのだ。いっぱいありますよね。
考え方はなんとなくわかったのですが、「ちなみに」この問題の答えは何ですか?
とか言ってくる。これです。
こういう発言を「我慢」して、自分で考えて、答えを作り、
これを考え直したのですが、どうですか?
と聞くというのを繰り返すべきですよね。
難しいのが「質問するな!」と入っておらず、「安心するために答えを聞きにくるな!」ですからね。
あともう一つ鍛え方としては、いわば「平成教育委員会」や、さっきの「ウミガメのスープ」などの問題を「答えを教えてもらわず、ひたすら、浮かぶまで粘る」習慣を強引に付けること。
あとは神話論争的ですが「答えのないゲームをより理解するためにどうすればいいか?」という答えの無いゲームですから、当然、「2つ以上の答えを作る」「プロセスをセクシーに」「炎上上等、炎上させてこうぜ」で、模索してください。
8-1-④「フレームワークと因数分解」の正しい使い方
「フレームワークと因数分解」を鍛えるというのを因数分解すると、
「フレームワークと因数分解」のパターンを覚える
×
「正しい使い方、付き合い方」を覚える
となりますよね。ですので、徹底的に、書籍やインターネットを活用して、「フレームワーク」を覚えてしまってくださいませ。
「フレームワーク」を覚える時ですが、その「フレームワーク」の名前をただただ覚えるだけでなく、軸を覚えることに当然、注力しますよね。加えて、大事なのが、その「フレームワーク」をそのフレームワーク名を言わずに、ちゃんと「口語」で説明できること。
例えば、3Cで考えると!ではなくて、「お客さん、自社と、競合で考えると」という感じで、喋れるようになるということです。 「因数分解」を覚える時は、世の中にあるすべての問題を因数分解できるようになる気合で、やり、その上で、パターン化してみてください。名前も“キャッチー”にすべきなので、「レジ方式」「商圏方式」という風に、するのがコツです。
8-1-⑤本質を見抜く「二項対立」
「二項対立」の鍛え方は日常において「意思決定」する際に意識し、言語することをオススメしております。
例えば、金曜日の18時からお鮨屋さんにいこうとなり、2つのお店が候補に挙がったとする。
いつも通っている「鮨 くりや川」さん か、はたまた、初めての行くことになる「鮨 在」 さんで迷っている時に、いつもはしませんが仮に「二項対立」を使うとすると、
安定の100点お鮨が食べさせてもらえる but サプライズは無い 「くりや川」
VS
初めてでサプライズ+120点もありえるbut 50点もありえる「鮨 在」
二項対立で迷っているんだなぁと、思うだけでなく、「言語化」してあげること。それがトレーニングになります。ビジネスではなくプライベートであれば、日を改めて両方行ってみればいい。ちなみに、「鮨 くりや川」はいつもお世話になっておりますし、初めていった「鮨 在」も劇的に美味しかったです。
あと、もう一つは「反対の意味となる」熟語を対で覚えておくのトレーニングになります。
分かりやすいところでいえば、
「下手のヨコ好き」VS 「好きこそものの上手なれ」
のようなのを覚えておくといことです。
ちなみに、僕が在籍時に日本代表だった御立さんは、この「二項対立」がめちゃくちゃ鋭かったと、師匠の加藤さんから聞いたことがある。
今度、お会いする機会あったら、是非、御立さん流「二項対立」について、教えを乞うてみたいと思います。
8-1-⑥タスクバカ/打ち手バカからの脱却、「論点バカ」
「論点バカ」については、ハンターハンターの「念」の世界と全く同じなので、0→1を学ぶトコロは必ず、「人」が介在せざるおえません。 もう少し、説明すると、
- 天才な「ゴン」でさえ、「念」の世界を知らなかった。
- が、「天空闘技場で」「念」の世界を知り、模索した。
- したら、偶然?必然?出会った「ウイングさん」に「念」の基本を教えてもらった。
- そしたら、「念」の奥深さをしり、「ビスケ」という師にも出会い、
- 最後には、大きな目標である「アリ」も倒せた。
という、ハンターハンターの「念」が「論点」と同じなのである。
「念」習得に「ウイングさん」が、あの「調べることに長けている」クラピカでさえ、 「イズナビ」が必要だったわけだからね。ヒソカのような天才だけですよね、自ら自分で習得できたのは(といっても、これは、石田スイさんが書いた特別編ですが)。
だから、この「論点バカ」を意識し、仕事場で探してみましょう。
当然、「論点」という言葉を使っているヒトは「論点マスター」探し1次試験突破だ。 昔の僕のように「何かにつけて」論点という言葉を口走っているヒトを探すのが第一。
つぎの2次試験は過酷だよ。3タイプのうち、どれかに該当する人を探そう。
- コンサル出身者。それも、事業会社にきているのに、コンサル時代の杵柄「Vコーン」と呼ばれるボールペンを使っているヒトを見つけましょう。ヒントは「Vコーン」
- 「考えるエンジン受講生」。2千人いるから、周りにいるかもよ?僕のFBで共通の友達を探すか、または、受講生には「三菱鉛筆 ゲルインクボールペン ユニボール シグノ 太字 1.0mm 黒 UM153.24」を必ず渡し、気にいって、日常的に使っているので、これがヒントになる。
- 「ライト、ついてますか」という本を愛読しており、机に置いているヒト。バーバラミントではなく、このマイナーな名著「ライト、ついてますか‐問題発見の人間学 」だ。
「論点マスター」を見つけたら、あとは、今回、意識できた「チャーム」で弟子入りしてしまおう。
8-1-⑦ファクトではなく「SO‐WHAT」
「SO-WHAT」の鍛え方は少し、昔を思い出してほしい。中学校受験の「塾」を。四谷大塚を思い出した人は僕と同じ世代、SAPIXの方はお若いかもしれないが、その国語の読解。
「作者の意図は?」というヤツである。
あれこそが、皆さんが出会った最初の「示唆」というヤツだからね。
「考えるエンジン講座」を開設した当初、生徒にシコタマやっていた、トレーニング方法を教えましょう。あ、その頃の生徒の一人の「呉ちゃん」(今や、マッキンゼーのアソシエイトパートナーと、いつの間に遠くに)に対して、ガンガンやっていた方法を教えますね。
ステップはこうだ。
①「クリス・ヴァン・オールズバーグ」の絵本を用意する。
(まだ、読まない)
例えば、「まさ夢いちじく」とか、「いまいましい石」、「2ひきのいけないアリ」とか。
この絵本は「示唆」を鍛えるのに、絵本の中でもピカイチなのだ。
なにせ、説明が殆どないからだ。
② 論点を設定する。
なんでも良いんですが、3つほど例を挙げましたので、このどれかを選びましょう。
A=「新社会人が気を付けるべきことは何か?」
B=「歯医者を開業する人へのアドバイスは?」
C=「大学生活を充実させるためには?」
としましょう。一番、ピンとくるのを選んでください。
③ メッセージ=何を言いたいか?を無邪気に、勝手に決める。
選んだ論点に対して、「絵本」の内容関係なく、というか、まだ、絵本は用意しただけで、読んでないはず。で、メッセージを決めましょう。
「こうするべきだ!」ってのを、自分の経験からでも、なんでもいいので、1個決めましょう。
④「絵本」を読み、「絵本の内容」と「メッセージ」を紐づける
さぁ、ここが訓練となります。いま、自分で勝手にたてたメッセージを、絵本で「どう、こじつけるか?」を頑張ります。それは、示唆を抽出する力の“筋トレ”になるのです。
⑤ 同じ論点、違うメッセージで繰り返す。
そして、今度は「同じ論点」で、違う、メッセージ(③)を作ってみましょう。
そして、もう一度、「絵本の内容」と新しい「メッセージ」を紐づけてみる。
一人でやるのは過酷なので、仲の良い友達とやってみてください。
そうそう、これがいいですね。「ウミガメ&絵本な会」をやってみるといいですね。 かなり、鍛えれられますよね。
今度、弟子集めて、やってみたいと思います。