「コンサルタントこそ」フェルミ推定を学び直すといいと思うよ。
「フェルミ推定の技術」(=黄色ボン)をBCGの思い出とともに語る。
はじめに。BCGファーストケースの思い出。
改めて、「フェルミ推定の技術」黄色ボンをBCGの思い出とともに語ってみます。
2005年にBCGに入社して、最初のケースは「杉田さん」の消費財のケースで、その最初の最初のCTM=ケース・チーム・ミーティングで、僕は「シミュレーションのモデル」について説明することになっていた。
その説明をしようとするや否や、
あ、お前にそんなこと期待してないから。
と言われた。
いや、気がするだけで、こんな言葉遣いではなく、きっと、杉田さん的には
あー、たかまつさん、たかまつさん。入ったばかりのあなたにそんな難しいことをさせようなんて思ってないから、座っていてください。そこで座りながら、徐々に理解し、成長してくださればいいよ。
ってことを時間がないから、いや、僕にだけこう聞こえただけだろう、
あ、お前にそんなこと期待してないから。
そのときのお題も「フェルミ推定の技術」をバシバシに使えていれば、「いいね」って言われたと今、振り返っても思います。
「フェルミ推定の技術」で学び直すコト
6章「フェルミ推定」はビジネスを明るくする。
6-4 「フェルミ推定」とシミュレーション
BCGに入社して間もないあの時、使えることができてれば…ってのが、
「第6章」の4=「フェルミ推定」とシミュレーション
ベースとして「フェルミ推定の技術」があればこそ!なのが、シミュレーションなのだ。
そうそう、こないだ、Twitterを見ていたら、ChatGPTが台頭してきたから、「フェルミ推定、さようなら」的に投稿している人いたけど、逆よね。
むしろ、フェルミ推定の頭の使い方で、現実の投影、ビジネスモデルの反映をした「因数分解」を作る部分にフォーカスでき、そのあと、ペロッとChatGPTに任せられるってことよね。
なにせ、「答えのないゲーム」=グーグルで探しても出てこない値を出さねばだから、それはChatGPTが苦手な領域。
「フェルミ推定の技術」の使いどころって、
- 市場規模を推定する!
- シミュレーション、モデルを作る!
- KPIを設定して、PDCAを回す!
というのが、ぱっと浮かぶところ。
でも、そもそもの背景としては、
なんか難しいことに出会ったら、「意味ある形で」分解、分けて考えられるといいよね。
ってことなのよね。
1章「フェルミ推定」は何者か?
1-4 フェルミ推定=「現実の投影」
1-5 フェルミ推定=「ビジネスモデルの反映」
1-6 フェルミ推定=「コロナ前後でも変わる」
先ほど語った、「意味ある形で」ってのを学べるのが、フェルミ推定であり、僕の「フェルミ推定の技術」となるわけです。
- そりゃ、「現実を投影」しようぜ
- 確かに、「ビジネスモデル」も
- あー、忘れてはならない「社会の変化」
ってなるわけです。それが、「第1章」の4~6にありますよね。
1-2 フェルミ推定=「答えの無いゲーム」
もう一つ。この「意味ある形で」には、思いが詰まっています。
「正しい形で」ではなく、「意味ある形で」となっているのが思いなのです。
フェルミ推定しかり、そもそもの「分ける」ということには「正しい」とかは、ない世界。
そうそうそう、「答えのないゲーム」なのだ。 だから、一つのやり方で分けられたからと言って、そこでガッツポーズをしてはならない。
2つ以上の因数分解、2つ以上の分け方を思いつき、 比較して、BETTERを選ぶ
ということになります。
そのあたりを、 「第1章」の2に書きました。
このように引いて、フェルミ推定を見つめると、なんだか、問題解決というか、物事を考える、理解するにつながってくるのです。
1-1 フェルミ推定=「ロジック+常識・知識」
じゃ、ここいらで、触れていない「第1章」を見てみると、
「第1章」の1
フェルミ推定=未知の数字を、常識・知識を基に、ロジックで計算すること
これは定義なのでいいとして。
1-7 フェルミ推定=「値」ではなく、その裏にある「考え方」「働き方」で勝負
「第1章」の7
フェルミ推定=NOT 値 BUT 考え方、働き方
これは大事ですよね。さきほどの、「答えのないゲーム」につながる話。
そもそも、未知、未知の数字を推定しているわけですから、値を計算できたからと言って、いいも、悪いもない。
だからこそ、プロセス、どうやって考えて、出したか?こそが、その値の根拠を見い出すことになる。
まさに、「答えのないゲーム」の戦い方ってやつ。
1-8 フェルミ推定=「ケース面接」
これは古代の “狭い、狭すぎる” 使い方ですが、ケース面接する人はシコタマやりましょう。
ケース面接でお悩みの方は、本で学ぶ「ケース面接対策」について語った、こちらの記事も見てみるといいですよ。
1-9 フェルミ推定=「ロマン」
これは「奥が深いよ」というのを伝える章だった。黄色ボンが出る前は「因数分解をただただ、すればいいでしょ?」って感じだった。
それではダメすぎるので、
フェルミ推定、因数分解だけでもめちゃくちゃ奥が深いから舐めるなよ。
っていうことだよね。
3章「フェルミ推定」は「因数分解」
因数分解の奥深さを「第3章」に書きました。
皆さんも、この章こそが、この本のひとつのヤマと感じてますよね。
因数分解を考えるときに何を注意すればいいのか?ですから、
- そりゃ、答えのないゲームってさっき教わったから「2つ以上」を立てるってこと。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。 - そして、因数分解はただただ分解するのではなく「現実の投影」「ビジネスモデルの反映」「社会の変化の反映」をちゃんとしないといけない。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。 - そして、因数分解をするときは「気持ち悪い」部分をさらに因数分解するイメージ。その気持ち悪さをどう持つか、持てるか?が大事。だから作る人によって変わる。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。 - そして、これをどこまで意識するか?は難儀ではあるが「重要じゃない」なら、それを入れても「あんま変わらない」なら、省こうぜ。その省き方も変わる。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。 - そして、因数分解するときに、いくつかの「罠」がありますよね。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。 - そして、因数分解のパターンも無限に見えて、代表的なのは「7パターン」。なので、最初のうちは、この「7パターン」のどれを使おうかな?で構わない。
それに慣れてきたら、そんなこと気にせず、ビジネスモデルを中心に考えて、因数分解する。
そこに差が出てくる。
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。
そう、因数分解は奥が深い。つまり、言い方を変えれば、
ってか、じゃなければ、あなたにお願いしないぜ。
腕の見せ所なんです。
4章「フェルミ推定」は「値」
そして、「第4章」は値の作り方でしたね。これは一言で言えば、「田の字」ですよね。
特に大事なことを書いたのが、P.184の一番下のところ。
4つのセグメンテーション同士を比較して確かめるのです。一つひとつの値には何も意味を持たせることができないので、4つの数字を比較することで「確からしさ」を勝ち取っていくイメージです。
だからこそ、世代の、表のセグメンテーションはポンコツで、田の字にすべきなのだ!と 理解しきれたら、最高です。
5章 フェルミ推定の話し方‐表現すべきは「考え方」「働き方」
そして、「第5章」は、話し方でしたよね。 これは一言で言えば、
構造を示す話し方。
構造と中身を分ける。
この話し方はBCGに入ると、最初の半年間で百万回注意されます。
何言ってるか、わからない。
と、ざざざと内容をさらっていきましたが、皆さんももう一度、「フェルミ推定の技術」を読み直してみてください。
そして、まだな方がいらしたら、ぜひ、読んでみてください。
さいごに
BCGの苦い思い出
フェルミ推定の思い出はやっぱり、最初のプロジェクトの苦い思い出ばかり。
深夜4時、緒方さんに
えーと、たかまつさん、ゼロから作り直そうか?
と言われて、一緒に作った思い出。
久保さんに
シミュレーションのリアリティチェックをしておいてもらえる?特にあの数字がどうなるか?を。
と言われてやっておいたら、対面にいる、BCG出身でクライアント側にいる方から質問がそのままきて、救われた。
本当にいろいろあった、僕のファーストケース。
ということで、コンサルタントもビジネスパーソンも今一度、フェルミ推定を学び直すと、いろいろ気付きがあり、思考が変わりますよ。
フェルミ推定の技術
先の見えない世の中において、“積み上げる”ロジカルシンキングよりもパワフルであり、“もれなくだぶりなく”なMECEよりも、答えの無いゲームに強い思考法。それが、フェルミ推定です。
無料相談のお申し込みはこちらから
※ コンサルタントへの転職をお考えの方、判断が難しい場合はこちらからもお申込みいただけます。