BCGオファーの弟子に解いてもらった「フェルミ推定検定」の解答を添削しつつ解説します
はじめに
今回は、レベル51~60まで解説いきます。
正直、ドキドキしています。どのくらいできんのよ、ロータスよ。
あ、本名だとBCGから怒られそうだから、イメージでロータスとしています。
まだ、僕もさらっとも彼の解答を見てないので、まさに皆さんと同じ感じで、見ながら、一喜一憂しながら、解説したいと思います。
Youtubeでも「RBにオファーもらった弟子と、うちの天才CTOに解いてもらいました」というのをやりますので、ぜひ「考えるエンジンちゃんねる」を登録しておいてください。
いや、僕のモチベーションのために、登録してほしいです。
「フェルミ推定検定」—問題
貴方は、何レベル?全部できたら、レベル99!
その名の通りですが、「どのくらい、フェルミ推定を理解しているか?」をクイズ形式で、というか、質問を99=レベル1から始まりレベル99まで出題していますので、ぜひ、考えてみてください。
※徐々に難しくなるようになっています。
「解答」を見てしまうと、分かった気になってしまい、 成長機会が薄れちゃうので、ぜひ、解説を読む前に、やってみてください。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル51~60
「フェルミ推定」の世界へようこそ。正直、コンサルタントだけでなく、全てのビジネスパーソンに身につけてほしいと思っています。ので、ぜひ、丁寧に勉強してみてください。 ということで、スタート。
私もドキドキしてます。どんな回答が繰り出されているのか。
楽しみながら、いきましょう。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル51
【問題】フェルミ推定レベル51
では、ひと休み的なクイズを出します。
ケース面接でフェルミ推定が出題され、因数分解を提示されて「他のやり方ありませんか?」と言われました。
この面接官の意図を説明してください。
【解答】フェルミ推定レベル51
2つ以上のやり方で数値を出すことができるか、引いては仕事でも複数のやり方を試して自分でチェックしながら進めることができるか確認したい。
【解説】フェルミ推定レベル51
違います。全然。
「他のやり方ありませんか?」とは、今のやり方は違うから、の意味です。
面接において、まぁ、ビジネス全般そうですし、人生もそうですね。
「他には?」って言われたら「今言ってくれたヤツは悪くないけど、イマイチ」ということです。だってそうでしょ、女の子に「このレストランどう?」って言われて「うーん、ほかの候補ある?」って言われたら、、、ね、そういうことです。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル52
【問題】フェルミ推定レベル52
「田の字」を極めし者の特徴の一つとして「軸→値」ではなく「先に値→軸」というのを腹の底から理解しているというのが要件になります。さて、この「意味」を語ってください。
【解答】フェルミ推定レベル52
「田の字」のセグメンテーションは、内容に差がつく軸を見つけることが重要となる。そのため、先に値の違いが出ることを前提にして、どうしたらこのような違いが出るかという発想で軸を探すという意味がある。
【解説】フェルミ推定レベル52
ロータス、その通り。これを心底理解しておったら、もう中級者って感じです。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル53
【問題】フェルミ推定レベル53
「田の字」を極めし者の特徴の一つとして「軸を複数考えた上で、いいのを選ぶ」というのがあります。
では「ウォーターサーバーの市場規模を算定しなさい」の時に、必ず出てくる因数の「世帯への導入率」の軸を複数考えてください。
【解答】フェルミ推定レベル53
「都会、not 都会」、「高所得世帯、not 高所得世帯」
【解説】フェルミ推定レベル53
ロータス、いいね。僕もそんな感じで考えます。
「水」って日本においては「タダ」の印象のもの。故に、それにお金を使うんですから、それなりの富裕度かこだわりが必要となります。し、比較感で言えば、おいしい水が流れているところならば「水にお金を出す」感覚などありませんからね。
なので、水が汚い印象がある「都会」っていう軸も必要ですよね。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル54
【問題】フェルミ推定レベル54
フェルミ推定の初心者は、何かの数字を出すときに「加重平均」せずに「セグメンテーション毎に各因数を出して足し上げる」やり方をしてしまいます。
それがダメな理由を偉そうに語ってください。
【解答】フェルミ推定レベル54
「セグメンテーション毎に各因数を出して足し上げる」やり方だと、全ての数値についてセグメントごとの数値を出す必要があるため、重要な論点となる因数のみ「田の字」を作って加重平均で数値を出すのに比べて、論点となる因数のみ深掘りするというメリハリが出しづらいため。
【解説】フェルミ推定レベル54
これは「田の字」が最高な理由と同じですよね。田の字が最高なのは、セグメント毎に数字を比較しながら、決められる点に他なりません。
でも、加重平均を使わず、セグメンテーション毎にやってしまうと、その数字を単独で決めることになり、数字遊びの始まりになってしまいます。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル55
【問題】フェルミ推定レベル55
「バスケットボールの趣味人口は?」を因数分解する際、初心者は「バスケットボール選択率」を利用した因数分解をしてしまいます。
それがダメな理由を高らかに宣言した上で、素敵な代替案を説明してください。
【解答】フェルミ推定レベル55
バスケットボールを趣味とする割合はかなり低く選択率は数%を扱うことになるので、1%⇒2%になっただけでも人数が2倍となり、数値がぶれやすくなる。代替案として、学校のバスケットボールクラブやサークルをベースに学生層の趣味人口を出し、社会人になった場合にどれだけ離脱するか考えて出す方法がある。
【解説】フェルミ推定レベル55
ロータス、正解だぜ。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル56
【問題】フェルミ推定レベル56
「フェルミ推定」をはじめ、考える技術を学ぶ際は「暗記」することが大事だということを腹の底から理解した上で、それは何故か?をリズミカルに説明してください。
【解答】フェルミ推定レベル56
理解しただけでは再現できないため。また、暗記していないと自分で独自の解釈をしてズレた使い方をしてしまうので、細部を含めて暗記して思考の拠り所を作るのが大事なため。
【解説】フェルミ推定レベル56
ロータス、正解です。
見えないもの、体感しにくいもの、答えのないものを学ぶときは 「間違っていても」気づきずらい。故に、暗記して、その暗記したものを「教科書」にしないといけないのです。
このあたりは、僕の4冊目の『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』の第5章「5つのゲーム感覚」に書きましたので、読んでみてください。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル57
【問題】フェルミ推定レベル57
黄色ボン(=フェルミ推定の技術)の中でもよくある質問の一つに「回転率」「稼働率」の問題があります。
ラーメン屋さんの問題で「席数」×「稼働率」×「回転数」×「単価」がダメな理由を健やかな笑顔で答えてください。
【解答】フェルミ推定レベル57
回転数は1日で席が何回転するかという概念(=100%稼働した状態で何回転するか)で、稼働率の概念とは相いれないため。
【解説】フェルミ推定レベル57
ロータス、語り切れてないけど、きっと、ロータスは理解しているはず。
算数的な説明もできますが、一番大事な思考は「ラーメン屋の店長はそんな考え方をしてないから」でございます。
ラーメン屋の店長は「この昼の時間帯3時間で、何回転するか?」で考えています。
「ランチタイム3時間で、50人来たか。10席だから5回転かぁ、いいじゃん」という感じです。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル58
【問題】フェルミ推定レベル58
フェルミ推定は「答えの無いゲーム」故、常に因数分解は複数パターン考えるべき!というのを腹の底から理解して上で、その因数分解の優劣をつける「指針」が3つあります。
それを、初級者にわかるように説明してみてください。
【解答】フェルミ推定レベル58
① ビジネスモデルの反映度合い
② その後の議論との整合性
③ 数字の出しやすさ
【解説】フェルミ推定レベル58
ロータス、よく覚えていました。思考力など「暗記」で相当なレベルにいけますよね。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル59
【問題】フェルミ推定レベル59
因数分解には2つの因数分解が存在します。
一つは、
[ ]×[ ](というヨコの因数分解)
と、もう一つは
[ ]+[ ](というタテの因数分解)
があります。
基本的に「ヨコ」の因数分解のほうが価値が高いのですが、それは何故でしょうか?
【解答】フェルミ推定レベル59
「タテ」は数値を分けただけに対して、「ヨコ」は思考を深めているため。
【解説】フェルミ推定レベル59
ロータス、その通り。タテの因数分解はただただ、複雑な数字を2つの複雑な数字に分けただけの場合が多いためでございます。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル60
【問題】フェルミ推定レベル60
任天堂といえば「Switch」ですよね。本当に流行ってますね。
その「Switch」の年間売上を推定しなさい。という問題を解いたとします。
その際「なるほどねぇ、賢いね」とアピールするポイントとをどう作ればよいか?を笑顔で答えてください。
【解答】フェルミ推定レベル60
Switchは基本的に人気で入荷待ちの状態が続いていたイメージがある。なので、売上を考える上では、どれだけの需要があるかというよりは、製造したら売れるので、どれだけの量を生産できるかが論点となる。
そのため、Switchの売れ方という現実の投影を織り込んで、Switchの年間製造量にフォーカスすることでアピールポイントを作る。
【解説】フェルミ推定レベル60
ロータスの意見と、僕は違いますが、それも一つの「頭の良さ」アピールになります。
しかしながら、値を出すって意味だと、その線で考えても苦しくなりますよね。
僕がこの問題を作ったときに思っていたのは、任天堂がすごいのはそれまでは「家庭で一つ」っていうのがゲームでした。一家に一台あり、それをみんなでやる感じ。でも、Switchは「子供一人に一つ」どころか、それを一緒にやる「親の分」まで買わねばならない点。
とか、小学生はほとんどもっているとして、論点になるにが「大人」ですよね。それも「独身」(厳密には子供がいない世帯もですけど)ですよね。その彼ら彼女らがどのくらい購入するのか?を因数分解に組み入れるのはいいかなと思っておりました。
このように、ただただ、保有率の値をつくるのではなく、「ビジネスモデル」なり、任天堂の「戦略」まで因数分解に組み込めると最高ですよね。
ってことで、いったんの区切りになります。みなさん、だいぶ理解が深まったと思います。
ですので、ここで読み進めるのをやめて、もう一度、黄色ボン、ピンクボンを読むといいですよ。
「フェルミ推定検定」問題はこちら
フェルミ推定関連書籍のご紹介
YouTubeのご紹介
YouTube「考えるエンジンちゃんねる」ではフェルミ推定に関する動画を数多く公開しています。
フェルミ推定力が磨ける動画は今後も新規公開予定ですので理解をより深めるために、ぜひチャンネル登録を。
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