Vol. 02 「論点思考」BCG流問題設定の技術(内田 和成)
本日は書評シリーズ第2弾!
「考えるエンジン講座」から始まる”最速・最強“コンサルの作り方でも ”論点関連の本“ として紹介されているこの本ですが、良い本は何度みても学びがある。
ということで、ぜひとも現役コンサルタントの方にも、あの若き日に読んだ「論点思考」を思い出していただきたく、書評シリーズとしてご紹介させていただくことにしました。
こちらの本は、「戦略コンサルタント転職必読書」の中でも紹介した一冊ですので、もちろん、これからコンサルタントを目指し、このサイトにたどり着いた方にも、読んでいただきたい本です。
読まないでコンサルタントになるのは、ありえないですからね。
問題解決力が高い=論点設定が上手
さて、書籍を開くと、まずはこれ。
問題解決力が高い=論点設定が上手
もうこれは、本当にそうですよね。
ここで、論点とは?何ぞや?となってしまった方は、コンサル流論点思考を学ぶ、考えるエンジン講座*の受講をお勧めします。
*考えるエンジン講座 | コンサル流論点思考を学ぶ
まずは無料相談にお越しください。
ここから先は、少なくとも「論点のセカイ」を感じられた方々への文章となります。
目次
第一章:あなたは正しい問いを解いているか
第二章:論点候補を拾い出す
第三章:当たり・筋の善し悪しで絞り込む
第四章:全体像を確認し、論点を確定する
第五章:ケースで論点思考の流れをつかむ
第六章:論点思考力を高めるために
ファームに入り、プロジェクトで学ぶとスッと入ってくる内容もあれば、入コンする前には「ふわっ」としか分からなかった論点のセカイが綺麗に収まってきた!そんな方もいるかもしれません。
個人的に、コンサルタントになって、卒業して改めてなるほどなぁと思った章はこの3つ。
第三章 – ③ 論点は動く
第四章 – ② 依頼主の真意を探る
第六章 – ⑤ 論点思考の効用
第三章 – ③ 論点は動く~論点は進化する~
この章に書かれていることは、今になってなるほどなぁ。と思う事が多くあります。
人によって、動き・環境・作業によって「論点が動く」ということについて、わかりやすく記載されています。
あっ、「考えるエンジン講座」を受講した方や、「考えるエンジンちゃんねる」でしっかり勉強されている、感の鋭い人は、あの動画も思い浮かべましたかね?
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=oTKcjshpKpE&t
考えるエンジンちゃんねるより
そうです。考えるエンジンちゃんねるでも多くの再生された、“議事録”の回。
ステージ6に記載のあった、「MTG後に”進化”した論点が書かれているか?」はまさにですよね。
https://www.kanataw.com/youtube-for-consultant/for-text/vol1/
「テキスト」な “考えるエンジンちゃんねる” 第1回=“毎回”怒られる議事録にはワケがあるより
この章で「論点が進化する」という感覚を深く理解することができると思います。
第四章 – ② 依頼主の真意を探る ~相手を「わくわく、どきどき」させる提案~
内田さんの書籍って本当に選ぶコトバのチョイスが丁寧かつシンプルで読みやすい。
にも拘わらず、ここであえて、「わくわく、どきどき」って擬音・擬態語がでてくるのですから、面白い。
たしかに、提案書で自分が「わくわく、どきどき」しないものって退屈ですよね。
さらに、掘ってみると、わくわく、どきどきは提案書かもしれないですが、「あっここが気持ち悪いな」みたいな論点や、事象を深掘ることで新しいインサイトを発見することもある気がします。
自分の感性を大事に。と改めて言われている気持ちになります。
第六章 – ⑤ 論点思考の効用 ~人材育成のためには仮説より論点を与える~
リーダー・マネージャーともなると相手の力量に応じて、論点を分解したり、作業レベルまで支持したりと使い分ける必要があり。力量に応じて、メンバーのイマジネーションやクリエイティビティを刺激するには、ある程度の枠を与え、自分たちで考えさせることが重要。
とあります。
さらに、上司は論点や答えがわかっていても、いきなりそれを教えてしまうのではなく、まずやらせてみる。経験を与えることがメンバーの論点思考を高めるのだと割り切って、少し長い目で見るのが一番良い。そして、いつの間にか自分のリーダーシップ力がついていることにも気づくに違いない。
ここまではふむふむですが。
最後の結びの言葉がさらにステキなのです。
“論点思考は下だけでなく、上も育てるのである”
メンバーを論点思考で育て、かつ、自分も成長する。って考えを持てるマネージャー・シニアって本当に素敵です。
さて、つらつらとコンサル時代を振り返りながら改めて記載してみましたが、いかがでしたでしょうか?
現在のみなさんの立場、環境によって、もちろんこの本を通じて見えるセカイも異なると思います。
ぜひ、さくっと、きっと皆さんの本棚にある、この一冊を手に取り、思い出を振り返りながら、自身のコンサルライフの振り返り、後身の育成のヒントが見つかることを願っています!