BCGオファーの弟子に解いてもらった「フェルミ推定検定」の解答を添削しつつ解説します
はじめに
いよいよラスト!レベル91~99まで解説いきます。
正直、ドキドキしています。どのくらいできんのよ、ロータスよ。
あ、本名だとBCGから怒られそうだから、イメージでロータスとしています。
まだ、僕もさらっとも彼の解答を見てないので、まさに皆さんと同じ感じで、見ながら、一喜一憂しながら、解説したいと思います。
Youtubeでも「RBにオファーもらった弟子と、うちの天才CTOに解いてもらいました」というのをやりますので、ぜひ「考えるエンジンちゃんねる」を登録しておいてください。
いや、僕のモチベーションのために、登録してほしいです。
「フェルミ推定検定」—問題
貴方は、何レベル?全部できたら、レベル99!
その名の通りですが、「どのくらい、フェルミ推定を理解しているか?」をクイズ形式で、というか、質問を99=レベル1から始まりレベル99まで出題していますので、ぜひ、考えてみてください。
※徐々に難しくなるようになっています。
「解答」を見てしまうと、分かった気になってしまい、 成長機会が薄れちゃうので、ぜひ、解説を読む前に、やってみてください。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル91~99
「フェルミ推定」の世界へようこそ。正直、コンサルタントだけでなく、全てのビジネスパーソンに身につけてほしいと思っています。ので、ぜひ、丁寧に勉強してみてください。 ということで、スタート。
私もドキドキしてます。どんな回答が繰り出されているのか。
楽しみながら、いきましょう。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル91
【問題】フェルミ推定レベル91
さて、最後のひと休みクイズです。
コンサルティングファームで実施される面接において「面接官が持っている論点」を端的に表現すると何でしょうか?
※ヒント:賢いか?ではありません。
【解答】フェルミ推定レベル91
入社した際にどのように働いてくれそうか?
【解説】フェルミ推定レベル91
ロータス、惜しい。
これはずばり「この候補者を自分のケースの一番下っ端としてアサインさせたいか?」となります。
ですので、コンサルタントとしての素質というか備えてほしいものすべての観点で見ることになりますよね。
コンサルタントの能力=[セクシーな頭の使い方(=論点思考、戦略思考、ビジネスセンス)]×[信頼を担保するハードスキル(=学歴、職歴、年齢、業界知識、英語、など)]×[チャーム(=心を開かせる、距離をつめる)]
って感じですかね。
これはコンサルタントに限らずですよね。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル92
【問題】フェルミ推定レベル92
少し難しい問題です。マッサージチェア市場規模や車の市場規模を出す際に
[保有者数]÷「耐用年数」×[単価]+[新規購入者]×[単価]
というように、既存と新規を分けるやり方がスジが悪い理由を説明してください。
【解答】フェルミ推定レベル92
[保有者数]÷「耐用年数」×[単価]の中に、新規購入者も含まれているため別に出す必要がない。(この式で既に、年間で新規購入する人と利用を辞める人の変動が含まれた概念になっている。)
【解説】フェルミ推定レベル92
ロータス、ナイス。これについては黄色ボンの3章の最後のほうに書きましたのでじっくり読んでみてください。
まさに「92」が表す通りこれをぱっと理解するには相当の鍛錬というか、数字的なセンスも必要ですので、劣後でも構いません。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル93
【問題】フェルミ推定レベル93
では、ちょっと難しい間違い探し。間違いとは言えないけどこの因数分解ではダメなのですが分かりますか?と後輩から言われ、コンビニのビニール傘の売上規模の因数分解を見せられました。
「まだまだ、だな?」と言って返す「まだまだ」ポイントを説明してください。
コンビニのビニール傘の売上規模
=[コンビニの数]×[昼から雨が降るの日の数]×[傘が必要な雨量の日の割合]×[1店舗あたりの1日の平均購入数]× [単価]
【解答】フェルミ推定レベル93
[1店舗あたりの1日の平均購入数]がまだ粗くて勘になっている感がある。仮にもう少し分解するとすれば、[1日あたりの入店者数]×[傘を持っていない割合]×[傘の購入割合]などにする必要がある。(ただし、こうすると供給側で解いているのに需要側っぽい要素が入るので、[売場に置く傘の本数]×[売れる割合]とするか、素直に需要側から[外出日数]×[傘が必要な降雨量となる日]×[傘を持っていない割合]×[傘を購入する割合]×[単価]とする方がよいかもしれない。)
【解説】フェルミ推定レベル93
ロータス、いい感じ。そうそう、もう少し言えば「現実の投影」がまだまだ足りなかったのです。
コンビニでビニール傘を買うっていうのはどういうシチュエーションかと言えば 「単に雨が降っている」では当然ない。ある一定条件が揃った時だ!
当然、傘を持っておらず!×その上で、雨宿り≒基本、駅やお店までに歩いて行かねばならず!×比較的に濡れてもいい恰好ではない/濡れてもいいって気持ちになってない!
例えば、最寄り駅から歩いて家に帰る途中に雨が降り出した場合、ビニール傘はきっと買わないよね。
でも、問題文の因数分解だと買ってしまいそうでしょ。なので、その辺を反映したいってことなんです。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル94
【問題】フェルミ推定レベル94
フェルミ推定の応用的な使い方として「売上向上」「戦略立案」を議論する際に1枚のPPTに
[売上]=[ ]×[ ]…
のような因数分解を書きます。
この因数分解を書く際に気を付けるべきことがあります。それは何でしょうか?
※ヒント:全ての〇〇を議論できるように網羅されていること
【解答】フェルミ推定レベル94
因数分解をする際に、全ての検討すべき論点を議論できるように網羅されていること。
【解説】フェルミ推定レベル94
ロータス、そうなんだけど「論点」はある意味マジックワードなので多用しない。
とすれば、答えは「今後議論したい“課題”がすべてマッピングできること」となります。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル95
【問題】フェルミ推定レベル95
フェルミ推定が大活躍するのがビジネスDDなのですが、コンサルタントがDDで行っていることを「フェルミ推定」を投影する形で説明してみてください。
【解答】フェルミ推定レベル95
ビジネスがどれだけ成長の余地があるか、短期間で限られたデータからフェルミ推定を用いて考えている。
【解説】フェルミ推定レベル95
これは結構、いろいろありますよね。
DDにおいては現時点の数字を作るのではなく未来=3年後、5年後の値。
ですから「未来予測」になりますよね。その意味でもフェルミ推定です。
それ以外でもそもそもビジネスのKPI、ドライバーを示し、それがどうなるか?を考えるのがDDですからその意味でもフェルミ推定とも言えます。
そして、値の信ぴょう性をあげるためにフェルミ推定で「最大値、最小値」を作りにいくようにDDでも「松竹梅」を作りますよね。これもフェルミ推定の思考と言えます。
95までついてきてくれた人には重々しみこんでいると思いますが 「フェルミ推定はビジネスを明るくする」よね 。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル96
【問題】フェルミ推定レベル96
例えば「帝国ホテルの売上2倍」をフェルミ推定で解く場合、因数分解をした上で、売上が増やせる余地を因数毎に出して、その売上が増やせる余地がある領域に対して、課題・打ち手を考えていくやり方があります。それをする際に「大きな罠」がありますがそれは何でしょうか?
※ ちなみに、この解き方はやや「打ち手バカ」っぽい解き方になります。
【解答】フェルミ推定レベル96
「この数字が悪いとすると、」と課題ベースで話し始めるのではなく、「この因数を上げるには」と打ち手ドリブンで話してしまう罠。
【解説】フェルミ推定レベル96
惜しい。売上を増やす余地で行く場合、基本的に素直に「売上が上がる余地=金額」で考えてしまい、その実現可能性=期待値を含めないという罠があります。
どんなに大きくても、実現可能性が低い、解決しづらければ余地は小さくなりますからね。
ご注意くださいませ。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル97
【問題】フェルミ推定レベル97
「伊勢丹の成長戦略を考えてください」というときに、その最初の思考として当然のことながら「伊勢丹とは?」を考えることになります。これを考えるときに「フェルミ推定」の頭の使い方が活きるのですが、どのように活かせるでしょうか?
【解答】フェルミ推定レベル97
伊勢丹が誰にどのようにサービスを提供しているのかを考える際に、伊勢丹の事業内容ごとにどのような構造で顧客を獲得しているか考えるという形で活かせる。
【解説】フェルミ推定レベル97
ロータス、これはいい問題だよね。本当に。
絶好調な王者伊勢丹さまに言うのもあれだけど「百貨店」のビジネスモデルは古いですよね。
というか全国、いや世界でも伊勢丹ほど勝っているところはいないくらい他は大変なことになっております。
ですので、そういう時代に合わなくなった≒オワコンビジネスを 考えるときに最初にこれを考えることが大事になります。
[そもそも伊勢丹、百貨店の提供価値は何か?]
そういうときに、文系の因数分解を用いてその提供価値を分解するのは大吉なのです。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル98
【問題】フェルミ推定レベル98
著書「フェルミ推定の技術」や「フェルミ推定」から始める問題解決の技術は、考える力の中で、どういう位置づけにあるのか?を、自分なりに整理した上で更にスーパーなコンサルタント、事業家になるためにどのスキルが必要か?を考えてみましょう!
【解答】フェルミ推定レベル98
「フェルミ推定」は限られた知識から数値を論理的に考える力で、問題解決のための考える力の中のひとつとなる位置づけ。考える力としては他に「問いを立てる力(=論点思考)」、「それを解く力(=戦略思考)」などもあり、その前提としてプロ意識なども必要になる。
【解説】フェルミ推定レベル98
ロータス、いいですね。
僕的には[プロ意識、メンタリティ]をベースに、 その上に[論点思考]が乗っかる。
その上に2つの大きな塊があり、一つは今回の [フェルミ推定をベースにした問題解決 ]であり、もう一つは [論点思考からの戦略思考]。
皆さんは問題解決の一つの手法、道をマスターしたわけですから次は大本命[論点思考からの戦略思考]を学びましょう。
そして、論点思考を学びたくなったら「考えるエンジン講座」の無料相談に。
世の中で1対1で僕に習えるのは考えるエンジン講座だけですからね。
さぁ、次が最後だーーーーー。
「フェルミ推定検定」解答解説—レベル99
【問題】フェルミ推定レベル99
最後は皆さんが「フェルミ推定の技術」の著者であるボクが唸るような質問を作ってみて、ぜひ、教えてください。
【解答】フェルミ推定レベル99
Panasonicがメーカー指定価格制度を導入しました。仮にこの制度が普及したとして、10年後の家電量販店の市場規模を推定してください。
【解説】フェルミ推定レベル99
ロータス、いい問題。ちょっと、僕も考えてみよう。
「99やり終えたぜ」「楽しかったぜ」って方はTwitterのDMで問題送りがてら僕にメッセージくださいな。
ロータス、ありがとう!
そして、みなみなさまーーーーー、おつかれさまでした!!
よくぞ、最後までついてきてくださいました!
フェルミ推定はケース面接対策のために非ず。ビジネスでめちゃくちゃ使いまくれる思考技術と思っておりますので、ぜひ、いろいろ使ってみてください!!!
いやぁ、お疲れさまでした!
「フェルミ推定検定」問題はこちら
フェルミ推定関連書籍のご紹介
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フェルミ推定力が磨ける動画は今後も新規公開予定ですので理解をより深めるために、ぜひチャンネル登録を。
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